文章問題が苦手なお子さんはとても多く、特に低学年では「文章を読んで意味をつかむ力」が未熟なため、そもそも「何を聞かれているのか」が分からず困ってしまうケースがよくあります。
以下では、そんな子どもたちの「文章の読解力」を少しずつアップさせるための5つの方法を、家庭でできる具体例とともにご紹介します。
①音読で「読む体力」をつける
文章問題が苦手な子の多くは、「黙読で内容をイメージする力」が弱い傾向があります。
まずは音読で文章を正しく読む練習を重ね、語彙や表現に慣れることが第一歩です。
- 毎日1回、短い文章を声に出して読む
- 音読後に「どんな話だった?」と要約を聞く
- 親子で交互に読んだり、「登場人物ごっこ」で役割読みも効果的
- 親の読み聞かせも効果的
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②「だれが・なにを・どうした」ゲーム
読解の基本は、主語・述語をとらえる力です。
文章を「だれが/なにを/どうした」の3つに分解してみることで、内容を正しくつかむ練習になります。
- 例:「太郎は犬を散歩に連れて行きました」
→「だれが? 太郎」「なにを? 犬」「どうした? 散歩に連れて行った」 - 会話の中でも「今なにしてたの?」「だれと?」など、普段から意識して使うと◎
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③質問文の「聞かれていること」をつかむ練習
文章問題が解けない子の多くは、「問い」に答える練習が足りない場合があります。
「なにを聞かれているのか」を見抜く力を育てましょう。
- 文章を読む前に、設問を先にチェックして、読みながら答えのヒントを探す練習をする
- 「どこを読めばわかるか?」を一緒に探すクセをつける
- 「〇〇についてどう思いますか?」のような記述問題も、まずは口頭で答える練習を
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④短い文章で「考える力」を育てる
長文よりも、まずは1文や2文の短い文を深く読む練習がおすすめです。
「なんで?」「どうしてそうなるの?」と考える習慣が、文章を理解する力につながります。
- 例:「たろうはけんかをして、かなしくなりました。」
→「誰とけんかしたの?」「どうしてかなしくなったの?」など深掘りする - 絵本やマンガの一コマから「登場人物の気持ち」を読み取るのも効果的
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⑤「読んでわかる」経験を増やす
文章問題を得意にするには、「あ、わかった!」という成功体験を増やすことが何より大切です。
子どものレベルに合った問題を選び、少し簡単なものから始めてあげるのがコツです。
- 「読んだらわかる!」という手応えがやる気につながる
- 文章と選択肢だけのプリントや、イラスト付きの簡単な読解問題からスタート
- 終わったら「ちゃんと読めたね」「ここがわかるようになったね」とポジティブな声かけを
まとめ
- 音読で読む力の土台を作る
- 主語・述語を意識し、「何が書いてあるか」を整理する練習をする
- 設問を読んでから本文を読む「読み方の工夫」を取り入れる
- 短い文章で「なぜ?」と考える力を育てる
- 「できた!」を感じられる問題からステップアップしていく
低学年のうちは読解力に大きな個人差があります。
これは決して特別なことではなく、ごく自然な成長過程の一部です。
読解力は学年が上がるにつれて少しずつ育っていく力です。今できていないからといって焦る必要はありません。
また、「国語の授業」だけでなく、家庭での会話や読み聞かせ、経験の積み重ねでぐんぐん育ちます。
他の子と比べるよりも、
「昨日より今日、今日より明日」の気持ちでゆっくり見守っていきましょう。